
こんにちは!
Holistic support LAKA 代表・精神科医 佐々木美和子です
前回、純定型発達の方の例をご紹介しましたが・・・・・
定型発達の人は、神経の柔軟性があり、新しい環境などに徐々に慣れて適応するのが得意なのが特徴です。古い信念のために、命を落としたりしない、ある意味要領の良い人たちとい言えるかもしれません。いつも、安定した生き方が出来ますが、逆に突出したものが少ないのも特徴です。
一方で、ADHDの人は、危険を顧みず飛び込む特攻隊長のような人もいます・・・
ただ・・・危険を顧みず飛び込む特攻隊長がすべてADHDなのかというとそうではありません。
「すべてが当てはまる訳ではないんです」
ここ重要なので赤線弾いてください。
時々、ご本人や家族が「多動で不注意気味なのでADHDでしょうか?」と病院にこられます。
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Cさんもその一人でした。(これは、事実を元に改変して作ったストーリーです。)
*Cさんは、もともと小さいことは気にしない、穏やかな性格とのことですが、両親は神経質な人で、小さいころ、小さなミスをすると「ぐず・のろ」と言われていたこともあったといいます。
*学校では、少しボーっとするところはあったとはいいますが、大きな問題なく高校を卒業し、地元の会社に就職。そこでは、持ち前の穏やかさが買われてみんなから愛されて、先輩のD男さんと結婚。
*D男さんの実家は農家で、とにかく義父母・義姉ともに働き者だといいます。とてもやさしい義父母・義姉ですが、時々疲れた顔を見せるので、「やっぱり私が、のろいからだ・・・」と考え、緊張して、動きまくるようになりました。
*義母が実母に会った時に「Cちゃんは良く動きますね。働き者で助かっています」とお褒めの言葉をいただき、それに気を良くしたCさんの母がCさんに電話をしてきました。
*Cさんは、嬉しい半面、とても焦る気持ちで、その後も動き回りました(多動)。そして、とにかく動くのですが、失敗が多く、そのたびに自分の頭をこつんと叩く。だんだんとため息が増えてきました。
*D男さんが、もうやめたら・・・・と言っても、「あなたは何もわかってくれない」と怒ることが増え(衝動性)、最近では、D男さんの話したことは上の空で、大事な用事を忘れる(不注意)ようになって、D男さんもほとほと困り果ててしまいました・・・・・
*ある日、D男さんが、テレビでADHDの特集をしているのを見つけました。まさに、「多動・不注意・衝動性」全部でそろっているではないですか!!!
*「結婚前の一人暮らしの時は、落ち着いていたようにみえたけれど、たしかに、よく考えてみると、ボーっとしているところがあった。今見せている姿はまさにADHD。結婚前は、いい顔だけ見せて、本当の姿を隠していたのでは・・・・・」と病院に連れてきたというストーリーです。
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どうでしょうか・・・みなさんこれをどう思いますか???
① CさんはADHDそのもの
② Cさんの両親がADHD気質
③ Dさんの実家がADHD気質
④ Cさんは、普通の子
⑤ その他
D男さんは、Cさんの一部を切り取って、ADHDかも・・・・と思って受診させてのですが、実はこういう事ってよくあります。
精神科での診断は、操作的診断と言って、診断基準にいくつ症状を満たすかということで診断されていきますので、家族や、周りの人、本人が症状を「あります!」と強く主張したときには、診断がついているという話も、良く聞きます ( ゚Д゚)
ただね・・・・同業者の肩を持つわけではないですが、精神科でも専門性や、得意分野がまちまちなんです。
しかも、プライマリケアの、クリニックになると、十分な検査設備が整っていません。
そうすると、クライアントさんやご家族の問診を元に診断をするわけですから、用意周到に調べてこられて「全部当てはまるように」操作されることだってありうるんです💦
すでに、薬を処方されている場合は最悪ですよね!!
薬を飲む前の状態を、診察で確認することが難しいですから
これは、対話だけで診断をする限界なのではないかと思います。
それを防ぐために、様々な診断ツールが作られていて、専門的な医療機関では、除外診断もたくさん検討します。
世の中で出回っている、自記式というのはとても曖昧ですから、これだけで、診断するのはもちろん「NG」です。
客観的なテストや、丁寧な問診などがとても重要になるのです。
何よりも、長年沢山のクライアントさんを診ていることが、助けになります。
あれっ・・・・これは、違うぞ!!という、直観が働きます。毎日、毎日、毎日色々な人を診ていれば分かってくるのが長年の経験というものではないでしょうか。
「正常範囲の多動」「障害レベルの多動」は明らかに異なります。
診断はあくまでも、その人をサポートするためのものです。治療やサポートの方向性を決めるための指標です。
くれぐれも、「診断」で誰かにレッテルを貼ったり、コントロールすることのないように切に願います。
なので、くれぐれも、自分で自分に診断をつけて苦しむことはしないで欲しいな~と思います
C子さんがなんと診断がついたかは、また次回に譲りますが・・・・他人事ではないと思いませんか??
グレーなADHD特性をGIFTに変えたい人の交流会
もしあなたが
・診断に疑問
・自分をもっと知りたい
・自分の家族の事をもっと知りたい
などに該当する場合、客観テストとして、QEEG検査がお役に立てるかもしれません!
障害のあるなしに限らず、ご自分の脳の状況をとても良く反映しますので、ご自分の取り扱い説明書を作りやすくなります。
ただ、QEEG検査で打ち立てた指針は限界があります。それは、QEEGは、あなたが「今」どういう生き方をすると楽に過ごせるかの参考にはなるものの、自分の人生は自分で決めるものだからです。
その中で、魂の求める生き方を決断すると、困難を凌駕して、創造的な人生を歩む叡智がわいてきます。それは根性論の人生とは異なります。魂の求める生き方とは、「本質」を輝かせて、自他ともに貢献する生き方です。必然的に、引き寄せの法則に従い、自他ともに貢献したい人たちが集まり、協調協力し合う人生にシフトしていきます。
自分の本質は何か、それを輝かせる方法は何か、LAKAのライフコーチングは、本質を見つけ、生涯に渡る目標を設定し、心のブレーキを解除しながら、楽しく豊かにインスピレーションに満ちた生活をサポートするトータルプログラムです。
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